私は、月に1回ぐらいはピアノを弾かない日が続くと、
禁断症状が出るのだが(笑)、
自宅にピアノを置いていない。
隣町の実家に、
1か月に1回ほど、ピアノを弾きに行っていた。
諸事情により、それができなくなったので、
今は、街の楽器店のピアノレンタルルームを借りて、
月に数回、弾きに行っている。
今まで、自分のピアノと、昔通っていたピアノ教室の先生のグランドピアノの2台ぐらいしか弾くことが無かったので、
ずっと気が付かなかったのだが、
ピアノって、一台一台に個性があるね。
ピアノって、弾き手の技術だけでなくて、
ピアノの楽器自体との調和でもあるね。
きっと、ピアノの専門家の世界では、それは当たり前のことなのかもしれないけれど、
今更、私は知った。
よくピアノコンクールで、
スタンウエイ社のピアノだとか、YAMAHAのピアノだとか、
わざわざ告知しているけれど、
あれは、宣伝のためだと思っていたけれど、
なんだろう。これ、一緒に演奏する仲間の紹介のようなもの
でもあるのかもしれんな~と思った。
自分の調子と、ピアノの調子と、
ピアニストは、その日その日のピアノに語り掛けながら弾く。
同じ曲を、同じように弾いても、
自分のちょっとした感覚の違いで、
弾き加減に違いが出るけれど、
ピアノが違うと、また感覚が違ってくる。
子どもの頃は、どのピアノでもそうたいして変わらず、
同じだと思ってたけど、
ピアノ一台一台の個性って、大きいんだなぁと、
今は思う。
弾きながら、ピアノに、調子はどうだい?と、
語りかけるような。
君は、こんな響き方をするんだね、と、
語りかけるような。
今までになかった新しい感覚。
長年、自分のピアノだけを一人だけで弾き続けていた時には
気づかなかったことに、
環境が変わることで、
気づいた。
楽器店に行くと、いろんな楽器をやっている人がいる。
防音室ではあるけれど、隣の練習音は、丸聴こえで(笑)。
これはこれで、また面白い。
みんな堂々と自分の音を鳴らしている。
みんな、楽器との対話をしているのかね。