引っ越しに伴い、
家を整理していたら、
大事に大事に取っておいたおんぶ紐が3本出てきたので、
処分前に、思い出をつづっておこうと思う。
我が家は、ベビーカーを一台も使わずに、
おんぶだけで子育てをしてきた。
「アタッチメント・ペアレンティング」っていう、
密着育児みたいなものの考え方に賛同していたので、
出産直後のカンガルーケアに始まり、
子を、なるべく自分の傍に密着させて育ててきたんだ。
子も小柄だったということもあり、
結局、3歳ぐらいまで、おんぶ紐を変えながら、ずっとおんぶをして育ててきた。
【初代抱っこ紐・スリング】【はこれ。
ベビーラップという、赤ちゃんを、ラップのように包んで自分に巻き付けるようにして
だっこ・おんぶをするもの。
これはスリングのような使い方をして、新生児のときから首が座る前まで使っていた。
説明書によると、これで大人でも背負えるくらいの強度があるらしいのだけれども、
巻き方に工夫が必要なので、我が家は、首が座ってからは、
使い勝手の良い2代目の使用に移行した。
【2代目おんぶ紐】はこれ。
韓国の伝統おんぶ紐ポテギというものらしいのだけれども、
お母さんがチョッキを着るような感じで赤ちゃんを背負えるので、
とても軽く背負える。
おんぶがしたかったので、首が座るのが待ち遠しかったなぁ。
これを着て、育児休暇中に私は毎日のようにあちこち子を連れて遊びに行っていた。
子も、この中にすっぽりと入って、外の景色をキョロキョロ見たり、
この中で眠ったり。
色んな人に声をかけてもらっていたのも、この中に子が入っているときだったなぁ。
通りがかりの外人さんに、
「How old?」と聞かれて、とっさに「Zero!」と答えたのも覚えている(笑)。
かなり愛用して、毎日毎日、長いこと使っていた。
だんだん子も大きくなってきて、これが窮屈になってきたら、
3代目を購入した。
【3代目おんぶ紐】はこれ。
人間工学に基づいた、エルゴおんぶ紐と同じ作りで、
3歳ぐらいまで使えるとなっていたもの。
本当に、3歳まで使ったよ。
山登りのおさんぽ会や、保育園に連れて行くときなど、
もう子は歩けるけれど、「だっこ!」と言われたときに、すぐに対処できるように、
親は常に腰にこれを付けていて、
せがまれたときにひょいっと背負えるようにしていた。
とってもなつかしいよ~。
あの頃、それなりに、大変だったんだろうけれど、
今振り返ると、とてもキラキラした、いい時間を過ごしていたんだなぁって思う。
この3本は、私が使っていたおんぶ紐で、私サイズにしてあったので、
夫は夫で、夫専用の抱っこ紐を買って、使っていた。
そっちは、一般的なアップリカかどこかメーカーのものだったかな。
これらのおんぶ紐。
思い出に取っておいたのだけれども、
もう、子も中学生になったことだし、
こうして記録に残してお別れしようと思って。
あの頃、先はまだまだ長いと思っていたけれど、
今となっては、全てがあっという間だったような気がする。
あの頃、精一杯、思う存分、密着育児ができたので、
とても満足している。
自分の背中でずっと育ててきたよ。
おんぶ紐の中にほいっと入れる動作を、
何度も何度もやった。
子は、おんぶ紐の上に、ごろんと転がって楽しそうにしていたよね。
とてもとても素敵な、かけがえのない、思い出。