スルースキル - “あえて鈍感"になって人生をラクにする方法 -
- 作者: 大嶋信頼
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2018/08/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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大嶋信頼さんの本。
これは、この本↓の続編のような位置づけ。
『嫉妬・劣等感』の本に引き続き、
嫉妬をスルーする方法について書いてある。
とにかく、「弱者」になるな、と。
「弱者」にならず、スルーする。
気にしない。
鈍感でいること。
印象に残った一文。
「人の気持ちは分からない、そして、自分の気持ちすら分からない」
他人の言動に、それほど深い意味は無いのだと。
人の気持ちを、ああだこうだと
勝手に予測して思いめぐらせたところで、
どうせ当たっていないし、
そもそも本人すら、自分の気持ち、分かっていないことが多いもんな。
人の顔色を伺わずに、スルーしたほうが、
よっぽど上手くいく、と。
、
よく、心理学では、
自分の感情の原因は、他人にあるのではなく、自分にある。
自分が感じたい感情を感じるために、
物事を自分が起こしている。
とかいう解釈をすることがあるけれど、
ここでは、
「相手の嫉妬が、私にダメージを与えている」
というような解釈をするようだ。
面倒くさい、と感じたり、
だるかったり億劫だったりするのは、
誰かの嫉妬のエネルギーを浴びているからだ、と。
ここでは、原因は自分ではない、ということにしているんだね。
「面倒くさいな」と思ったときは、
それは相手が嫉妬の発作を起こしているとき。
では、その嫉妬の発作へはどう対処したらよいか。
それは、
「あ、相手は嫉妬の発作を起こしている!」
と気づくだけでよい、と。
「嫉妬」を免れるために、
「私もこんなに大変なのよ!」と、かわいそうなフリ、弱者のフリをすると、
相手の嫉妬はますます酷くなる。
「相手は、今、嫉妬しているんだな」と、気づいて、
後は、スルーする。
それだけ。
相手のご機嫌を取ろうとしたりして、
「下」手に出てはいけない。
不幸をどんどスルーしていくこと。
不幸な人も、どんどんスルーしていくこと。
「私がなんとかしてあげなければ!」という気持ちは
実は必要無くて、不幸をスルーできるようになって
どんどん幸せになれば、周りの人もそれに影響されて
不幸をスルー出来るようになり、幸せになっていくんです。
スルーすることによって、
みんなの力強さ、賢さ、美しさを知ることができて、
さらに、人を信頼できるようになる。
そして、
「私のやらなければ上手く回らない」という世界から、
「私がやらなくても上手く回る」世界を実感したとき、
「すべての人は私のために存在している」
と思えるような境地に至るという。
みんなが、私の人生の歯車の一つ一つになって、
私の人生をうまい方向に回してくれます。
この一つ一つの歯車の動きを、私が止めないことで、
スルーすることで、
一つの歯車は他の歯車と連動してぐるぐる回っていくという。
こんな風に、あとがきに書いてあった。
この方のあとがきは、いつも秀逸だ。
スルースキルとは、
人を信頼する技術なのかもしれないね。
敢えて、鈍感で居ること。
敢えて、気が付かないでいること。
それは、人を信じているということ。