何年か前にベストセラーになったらしい『サピエンス全史』の概略をマンガと文章で解説したもの。
ホリエモンが大絶賛していたので読んでみたら、あとがきをホリエモンが書いていた。
まだ手に取ったことは無いけれど、『サピエンス全史』本編は、恐らく、読むのに気合が要るだろうと思われたので、概略版を借りてみた。こっちは、手軽にすぐ読めた。
内容を、現代の女の子を主人公としたマンガと解説文で追って行くという構成も、とても分かりやすかった。
『サピエンス全史』は、
ホモ・サピエンスが、他の動物と生き方を異にすることで、他の生き物の絶滅や搾取を引き換えに生き残ってきたこと。
移動生活を主とした狩猟生活から、定住・貯蓄が剥いじまった農耕生活へ。そして、交換の貨幣生活へと、
人類が変遷していくことで、得たもの、失ったものについて説く。
他の生き物と、ホモサピエンスの決定的な違いは、「フィクション」(目に見えない仮想のもの)を、創り出し、信じ、それに従って生きることができることだと言う。
貨幣にしろ、ルールや法律にしろ、会社、という概念にしろ、みんなが信じ、それによって動くことで形成される世界がある。
そこに、見る「幸せ」の形の変化。「幸せとは何ぞや?」という話。
こういうテーマの話は、
現代文や英語長文の問題本文でもよく取り上げられていた記憶がある。
設問そっちのけで、本文の内容の面白さにワクワクする(^-^)。
私たちは、何になりたいのか?
ではなく、
何を望みたいのか?
What do we want to want.
他人を信じるーそれは人間にとってあらゆる苦労と不幸のもとである一方で、あらゆる幸せと楽しさのもとでもある。社会のつくる虚構を(中略)、虚構と知りつつそれに敢えて乗っかり、自分が動く契機とすること、そしてそれを通じて他人への信頼を再確認することーそれにこそ幸せの答えがあるのかもしれない。
人類に定住生活を促したのは、「小麦」の存在である。見方によっては、「小麦」が人間を操って、
増殖していったともいう。
こういう視点で見ると、人類の歴史、存在、時代の流れって、何なんだろうと、壮大な気持ちになる。
これからAIの発達によって、また人類の在り方も変わってくるのかな。
「幸せ」の形について、なんか久々に学術的なものを読んで、とても好奇心が刺激された本だった。
まんがでわかる サピエンス全史の読み方 (まんがでわかるシリーズ)
- 作者: 山形浩生,葉月
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2017/06/15
- メディア: 単行本
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