私の家の近くには、
ストリートピアノが二箇所ある。
一つは、市の中心街の地下道にある、
人通りの多い場所。
もう一つは、デパート屋上。
デパート屋上の方は、ちびっこ広場のような所で、家族連れが多く、
子供がピアノに触れて音を出して遊んだりも、よくしている。
なので、デタラメに弾いたり、練習のために弾いたりも、気軽にできる。
ボロボロのアップライトピアノで、音も狂っていてペダルもちょっと調子が悪いけれど、
味があって、私は、よくここで、練習をしている。
一方、地下道の方は、人通りも多く、
ここで弾くと、ただ通りがかっただけの人にも聞かせてしまうことになるので、ここでは、私は、今まで一度も弾いたことがなかった。
立派なグランドピアノで、地下道全体に音が響くので、恐れ多くて、
今までチャレンジできなかった。
それが、昨日、ひよんなところから、
こちらのストリートピアノにも、デビューを果たした😆。
仕事帰り、なんだか疲れて、無性にピアノが弾きたくなって。でも、デパート屋上まで上がる気力もなく。
なんとなく、地下道のストリートピアノで誰か弾いている人がいたら、聞こうかな、という気持ちで行ってみた。
そしたら、ピアノの前には誰もいない。
ピアノの周りにも、誰も居ない。
気怠い体のまま、なんとなく、吸い込まれて、気がつくと、
弾いていた。
そのグランドピアノを。
グランドピアノって、自分の側よりも、向こう側に音が響くように開いてあるから、
自分の方に聞こえる音って、小さいのよね。思い出した。この感覚。
ピアノの発表会とか、合唱祭の伴奏とか、
広いところで弾くと、尚更、自分の耳には、音が、聞こえにくかった。
うわー。音、ちっさ!と、弾き始めた瞬間、いつも思う。
狭い部屋でなら、自分にも大音量で聞こえるけれど、
今回のような、地下道全体に響くようになっていると、自分にはあんまり聞こえていないのに、人には大音量で聞こえている、という、なんとも恐ろしいことになる😅。
うわー、なんか、この感覚、どうなんだー。
と思いながら、
自分には大音量に聞こえないものだから、あんまり音が鳴っていないような気持ちになって、少々間違えても大丈夫かな、と錯覚する。
けれど、人には大音量で聞こえているという😅。
これは、慣れだな、と思った。
デパート屋上のピアノは、殆ど緊張することなく弾けるようになったけれど、
地下道のピアノは、これは一発では、慣れないわ。
回数をこなすと、こちらも、平気になるのかな。
実際、ストリートピアノ仲間は、皆、両方のピアノを弾きに行っていると言う。
ここのピアノ、通勤帰りに寄ることができるから、毎日弾きに行くこともできるのだけれども、
なにせ人通りが多い時間帯は、
緊張しすぎて無理だわ。
自分にだけ音が小さい、という、この感覚に、馴れたい気もするが、果たして、今後、どうなるか。