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自己満足で勝手に楽しむ日記

楽しいことの寄せ集め。

『面白くて眠れなくなる素粒子』竹内薫【BOOKレビュー】

久々に、量子物理学の本を読んだ。 

面白くて眠れなくなる素粒子

面白くて眠れなくなる素粒子

 

 

 

佐伯和也さんの量子論講座で出てきた

不確定性原理

 

講座の中で、私はこれが一番気に入ったのだけれども、

これ、また出てきた。

この考え方、なんかとても好きだわ。

 

 

この本で印象に残ったのは、

この

不確定性原理」のところと、「相対性理論」のところ。

 

「相対性原理」の「相対性」の説明が、すごく分かりやすかった。

「絶対」ではなく、「相対」。

 

「それはそれでいい。二人とも合格です」となる。

つまりこの二人の観測者のどちらかが絶対に正しいわけではない・

二人とも相対的に正しい。

それが「相対性理論」です。

まとめると「観測者と観測される対象との関係により、何が観測されるかは変わる」ということですね。

 こういうところ、心理学っぽい!!

絶対的な答えが無い世界!

関係により、見えるものが変わる!

こういう世界観、好きだなぁ。

 

 

 

 

 

 

素粒子の世界は、ピカソの絵と同じ」

という話もあった。

 

ピカソの絵は、前から見た顔と、横から見た顏が、同じ面に、

一緒に描かれていたりする。

一つの固定された視点からではなく、

「違う視点からみ見たらこうだよね、こっちから見たらこうだよね」、

あるいは「時間が経ったらこうなるよね」というような考え方が、

同時に画面に入っている。

 

 現実にはあり得ない(と思っていた)視点が存在する、ってことを、

20世紀になって、色んな分野の人が見つけ始めたって書いてあった。

それが、アインシュタインであり、ピカソであり。小説の世界でもそんな描かれ方ものが出てきたのはこの頃だという。

 

 

不確定性は、要するに「こちらを取ればあちらが立たず」という話です、

何かを測定しようとしたときに、一つを精密に測定すると、

ペアになっている別の物理量の不確定性が増す」

 

 「私たちが床を突き抜けて落っこちないわけ」(笑)

の説明が、これを用いてなされていた。

これ、とっても不思議な考察なんだけれども、

量子物理学って、こんな、禅問答のような問いと答えって、よく出てくるね。

 

原子って、めちゃくちゃ小さいのに、私たちが上に乗っても潰れないのはなぜか?

 

それは、人間が、床をつくる原子を圧縮している→電子は押さえつけられて動けなくなる。つまり、固定される。

固定される、ということは、位置が確定される

 

位置が確定される(こっちを取る)と、

運動量は分からなくなる(あちらが立たず)。

分からなくなる、ということは、分からないから(笑)、どんなにでっかい運動量でも許される

ってこと、らしい。←このへんのあいまいさが面白い(≧w≦)

 

 

自分の過去ログから引用。

佐伯さんに教えてもらったこの式。

ΔX・ΔP ≧ ħ/2

 

Δ これは、「デルタ

ħ  Hに線が入っているこれは、「エイチバー

 って読むんだって!!!!o(^0^)o

ゼロではない」という意味らしい。

 

Δデルタは、「ズレ・変化する」っていう意味。誤差程度の小さい小さいものがぶるぶる震えているイメージ。

は「運動の様子」で

は「位置」。

 

ぶるぶる微妙に変化しなが動いている運動の様子

ぶるぶる微妙に変化しながら動いている位置かけると、

ゼロではないよ。 

って言っているのがこの式。

 

 

 

ここでいうと、

位置が決まったので、運動量不確定になった。

不確定だから、ある一定の所までぎゅっと縮まったりする、ということがない。

不確定な運動量で抵抗しているから、

人間は、決して床を突き抜けない。

ということらしい。

 

 

なんか、分かるような分からんような、キツネにつままれたような、

不思議な感覚がするけれど、

 

不確定だからこそ、

無限大までの可能性が見いだせる、ってところが、

なんか、好きだなぁ。

 

この式、すごく不思議なんだけれども、

ほんと、面白いなぁって思う。

 

 

 

 

「モノ」で理解しようとしたらだめです

なんらかの「コト」であると思う。

そういう

コト」が起きている。

そういう「コト」になっている。

このように納得するしかありません。

「そいういことになっているんだ」と頭を切り替えなければならない。

「どういうものなんだろうと考えること・どういうものなのか頭に具体的なイメージを浮かべようとすること」はNGです。

「十一次元ってどいうこと?」

「いや、そいうコトなんだ。私たちの頭では描ききれない広がりがある」

  

 

 とにかく、今自分の頭で想像できるものを用いて想像しようとすることに、

そもそも無理があるらしい(笑)。

 

この分からん過ぎる世界を、

分かろうとしている人間、知ろうとしている人間っていうのがいいね。

 

 

 

 

物理学の学会には、「理論屋」と「実験屋」と、その仲介のような「現象論の人々」という風に分かれていて、

実験ばっかりやっている人たちとか、

実験はせずに数式ばっかりいじっている人たちとか、

あるらしい。

それらの位置づけとかどんな体制で研究をしているか、とか、

ノーベル賞を取るのは、どんな位置の人なのかとか、

そういう話もあって、

この本はとても面白かった。

 

ヒックス粒子の発見の話もたくさん書いてあったのだが、

その部分は、私には難しかった。

 

 

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