外山滋比古さんの著書『思考の整理学』。
たまたま借りた本が、大型本で、活字が大きかったのもあってか、
読みやすかった。
外山滋比古さんというと、
高校の教科書だとか、現代文の入試問題だとか、
そういうイメージがあって、お勉強的な論説文を想像していたのだが、
この著書は、私の好きな、心理学的な勉強法のエッセイのように思えて、
とても面白かった。
人は忘れる生き物だから、どんどん忘れていい、だとか、
著書の解釈は、後世の人に受け継がれるに連れてどんどん変わっていくものだし、
それでいいのだ、とか、
なんだか読んでいて、気持ちの良い内容がたくさん。
この著書が、読みやすい構成なのか、
私の読解力が高校生の頃から変わってきたのか分からないけれど、
1章1章の内容が、まさに現代文の問題出題にぴったりなボリュームで、
歯切れ良く短時間で読め、それでいて全体を通して
一つの作品になっているあたりが、とても読みやすかった。
お堅いイメージが一気に解消されたので、
氏の他の本も、また読んでみたいと思った。